● 遺品鑑定の実例

開業以来、遺品整理や生前整理を依頼され、思いがけないお宝が発掘されたケースは多々ございました。
鑑定した当店でさへ腰を抜かすような発掘もありました。

遺品を産業廃棄物として一気にゴミ処理場に捨ててくるのが一番簡単なことですが、お宝に出会うチャンスは、全く無いわけです。
勿論、ご依頼されます方のお考えでですので強制はできませんが、故人の想いが遺族の幸せに繋がっていくような遺品整理でありたいと考えます。


◆ウルトラマンのソフビが思わぬお宝に

故人がウルトラマンの怪獣の人形(ソフビ人形)を集められており、人気の怪獣に「ガラモン」という怪獣があり、30cm位の人形がありました。
その人形を鑑定に出しましたところ、540万円の値段が付いたのです。
故人からの大きなプレゼントだと、たいへん喜ばれました。

◆黒ずんだ銅の花瓶がお宝だった

故人の部屋の掃除をしていると、隅に黒ずんだ思い花瓶が無造作に置いてありました。
家人が、要らないものとして運び出そうとしていましたので、何気なく花瓶を見てみると見たことのある銘がありました。
その銘は、佐渡の「琢斉」ではありませんか・・・
早速鑑定をしますと150万円の値がつきました。

◆何の変哲もない竹のカゴに高額鑑定

生前整理のケースです。
依頼者は85歳の元国鉄の駅員さんです。
これといった高価なものはないと思うが、家の中をざっと見て欲しいとの意向です。

お宅を訪ね、鑑定作業を始めて2時間ほど過ぎたころ、ふと床の間の脇に雑誌が入れられた竹で編まれたカゴがありました。
「琅玕斎(ろうかんさい)だったらな~」などと、同行のスタッフと笑っていると、スタッフが真剣な顔つきに変わったのです。
「どうした?」と尋ねると、「琅玕斎だよ、これ」と叫んでいます。
まさかと思いましたが、刻印もあります・・・

「琅玕斎」とは、竹工芸の世界的な作家で、恐ろしい鑑定の付く作家なのです。
念のために専門機関に鑑定を依頼してみると、本物の琅玕斎で、630万円の鑑定を受けたのです。

依頼人は「退職の時に知人がくれたカゴ」と言っていましたが、本当に驚いたケースでした。

◆醤油に漬けたような掛け軸が驚きの値段に

掛け軸も、多くのお宅でお宝を発見するアイテムです。

一人住まいだった故人の遺品整理を家族より依頼をされたケースです。

男性の一人暮らしは、どうしても掃除が行き届かない場合が多く、ゴミ屋敷的な住まいも多くみられます。
このたびも、ほとんどゴミ屋敷状態の一軒家です。

これといった物が見当たらない中で、押し入れに汚れた掛け軸の束が置かれていました。表具は醤油色に変色し、悲惨な状態です。でも、一応は中を確認することは必要です。

確認していると、見たことのある落款の掛け軸が目に留まりました。詳しく調べてみますと、有名な作家「伊東深水」の掛け軸です。偽物も多い作家ですので、専門機関に鑑定を依頼しましたところ、本物であることが判明し、300万円もの鑑定価値が付いたのです。

以下、順次掲載をさせていただきます。

このように、一見ゴミと思えるものでも、財産価値のあるものはいくらでも眠っているのです。捨ててしまえば、当然一銭にもなりません。
処分をお考えの前に、ぜひ少しだけのお時間を当店にお預けください。